公開: 2023年3月28日
更新: 2023年3月28日
ハムラビ法典とは、古代バビロニアの王、ハンムラビが、その即位に当たって公開したとされる、当時の判例法集と考えられています。現存するものは、玄武岩に刻まれたもので、粘土板に書かれたものではありません。紀元前1700年頃の法令集とされています。この玄武岩に記された法令と、粘土板に記載された実際の判決には、違いがあることから、現存する法典は、王の即位に当たって、ハンムラビ王が残した宣言のような記述であったと考えられています。
法律の内容は、アッカド語で表現されており、楔形文字を使って刻まれていました。この法典を代表する記述に、「目には目を、歯には歯を」と言う有名な表現があります。これは、身分の対等な人同士の間で争い事がある時、その争いごとの処分には、被害者が受けた損害に匹敵する罰を、加害者に与えると言う原則を示したものです。しかし、身分が異なる人間同士の場合には、上位の者に対する罰は、軽くなります。身分は、貴族、自由民(市民)、奴隷に分けて記述されているそうです。